厳しい現実

夢のある仕事というものには、そうそう巡り会えるものではありません。プロスポーツの世界や芸能の世界以外には、なかなそうした若い人や子供が夢を抱けるような仕事は少ないものです。
そんな数少ない仕事の中に看護師の仕事があるのです。
看護師に対して抱く夢。それはまさに様々でしょう。ずっと医療現場に立ち続けて、患者さんのために寄り添い続けることを夢見る人、認定看護師の資格を得て、より専門性の高い看護師となることを夢見る人、高度医療開発センターへ進むことを夢見る人。テレビでみたような医療現場での活躍に憧れて、救急救命やオペ室看護に携わることを夢見る人。他にも様々な夢を持って看護師になるために頑張っている人がたくさんいるのではないでしょうか。
しかし、良く言われるように現実はそんなに優しいものではありません。看護師の世界も当然、厳しい現実が待っています。
新人の看護師が仕事を辞めてしまう一番の理由は、こうした理想と現実のギャップに耐えられなくなってしまった結果なのです。
そんな厳しい現実の中にあっても、自分の抱いた夢を実現するために闘い続けるためには、まずはその厳しい現実とやらを、概要だけでも把握しておくことが有効です。
看護師の仕事は、白衣を着て行うものですから、どこかしら清潔感を感じるものだと思います。しかし、現実には負傷者や病気の人の血液や唾液などに触れる機会が多いため、清潔な職場であるとはいい難い面があります。
特に、何らかの伝染病の患者さんの体液などに触れた場合、自分がその病気に感染してしまう可能性があるのです。
特に内科などの場合、風邪のような症状を持った患者さんと接する機会がとても多くなるので、相応の対策をしていても病気を伝染されてしまう可能性だってあるのです。
そうした感染の結果、最悪は命を落としてしまう可能性だってあるのです。まさに看護師は、患者さんだけでなく自分の命すらも、死の危険と隣り合わせの過酷な仕事なのです。
特に血液を扱う仕事の場合、血液感染による死の確率は、戦場で弾丸を受けてしまう確率よりも高いと言われています。
患者の排泄物や吐瀉物の処理も重要な仕事です。外からは判りませんが、こうした仕事が看護師の主な仕事になっているのです。
ここに上げたのはほんの一例です。他にも体力的にも精神的にも堪える仕事が看護師にはたくさんあります。
それでもあなたは看護師になりたいですか。仕事をしたいと思いますか。
もう一度自分に問いかけてみてください。そして、その上でなりたいと思うのであれば、あなたは確実に白衣の天使になることができるでしょう。

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